移動平均線で何がわかるの?
設定の仕方や使い方がまったくわからない……
移動平均線を使ってどうやってトレードすればいい?
こんなお悩みをお持ちのトレーダーの方。大丈夫です。
・移動平均線とは何か?
・種類や使い方を説明
これらをひとつひとつ解説していきます。
この記事を読み終えると
移動平均線を使って相場状況が判断できて、エントリーポイントまでわかります。
さっそく紹介していきましょう。
移動平均線とはなにか?
移動平均線とは、一定期間における終値の平均値の変化を線でつないでチャート上に表示した分析方法のことです。
移動平均線の種類
単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)
単純移動平均線とは、一定期間の終値を平均化しただけの移動平均線です。
シンプルで使いやすいという理由で多くのトレーダーが使用しています。
指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)
単純移動平均線よりも直近の価格に比重をおいており、
期間外のデータも考慮しているので値動きの変化に素早く反応します。
トレンドの転換点の見極めには非常に有効です。
反応が早すぎて「ダマシ」が発生するという点には注意が必要です。
加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average)
単純移動平均線よりも直近の価格に比重をおいており、
古い価格ほど影響度が少なくなるように計算をしています。
指数平滑移動平均線(EMA)のほうがよく使われているため、
積極的に使用しているトレーダーは少ないようです。
青:単純移動平均線(SMA:Simple Moving Average)
緑:指数平滑移動平均線(EMA:Exponential Moving Average)
赤:加重移動平均線(WMA:Weighted Moving Average)
最初はシンプルで多くのトレーダーが使用している
単純移動平均線(SMA)がおすすめです。
指数平滑移動平均線(EMA)などは、ある程度トレードに慣れてきたら
使ってみてもいいと思います。
移動平均線の使い方
移動平均線を使うことで次のことがわかります。
・相場状況がわかる
・トレンドの向きがわかる
・トレンドの勢いがわかる
・エントリータイミングを計るシグナルになる
相場状況がわかる
ローソク足が移動平均線よりも
上にあれば上昇トレンド。下にあれば下降トレンドと判断します。
また、移動平均線を算出した期間における
マーケットポジションの平均コストでもあります。
移動平均線がレジスタンス・サポートラインの代わりになることがあります。
トレンドの向きがわかる
移動平均線の向きで現在の相場が上昇しているのか、下降しているのかといった
トレンドやレンジの判断ができます。
- 移動平均線が右肩上がり:上昇トレンド
- 移動平均線が右肩下がり:下降トレンド
- 移動平均線が横ばい:レンジ相場
トレンドの勢いがわかる
移動平均線の傾きで現在の相場の勢いを確認できます。
- 傾きが急:強いトレンド
- 傾きが緩やか:弱いトレンド
エントリータイミングを計るシグナルになる
ゴールデンクロス
短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下から上へクロスすることを
ゴールデン・クロスと言います。
長期的な値動きに対して、短期的な値動きが強く上昇している場合に出現する
買いのサインとなります。
デッドクロス
ゴールデン・クロスの逆で
短期の移動平均線が、長期の移動平均線を上から下へクロスすることを
デッド・クロスと呼びます。
長期的な値動きに対して、短期的に強く下落している場合に出現し、
売りのサインとなります。
グランビルの法則
移動平均線にはグランビルの法則と呼ばれる理論があります。
グランビルの法則とは
移動平均線とローソク足の位置関係からエントリータイミングを図る理論です。
200日の長期移動平均線を用いるのが一般的です。
売買ポイントは買いのタイミング4通り、売りのタイミング4通りの計8つの法則があります。
移動平均線とセットで使うことをおすすめします。
引用元:外為オンライン
パーフェクトオーダー
短期・中期・長期の移動平均線が同じ方向になることで
トレンドが発生していることを意味します。
パーフェクトオーダーはトレンドの初動でトレードはできません。
理想的なトレンドが発生している状態なので大きな利益を狙えます。
青:20SMA(短期)
赤:50SMA(中期)
緑:100SMA(長期)
上から短期→中期→長期と順番に並ぶとトレンドが発生していることがわかります。
期間設定について
ほかのトレーダーがよく使う期間を設定するのがいいでしょう。
なぜなら、相場はトレーダーの心理によって動きます。
多くのトレーダーが使っている期間は機能しやすいのです。
- 短期:5・10・14・15・20・21日
- 中期:50・60・75日
- 長期:100・200日
がよく使われています。
注意点
移動平均線は過去の終値の影響を直接受けるため、値動きは後追いになります。
だから、移動平均線だけで相場を予測するのは難しいのです。
また、価格の変動に対しての反応が遅れます。
シグナルの発出に必ずタイムラグが発生する点も注意です。
レンジ相場ではあまり役に立ちません。
レンジ相場は価格が一定に上下動を繰り返す状態です。
そんな状況では移動平均線の傾きが緩やかになり、相場の変動幅も少なくなります。
まとめ
・移動平均線は、一定期間における終値の平均値の変化を線でつないでチャート上に表示した分析方法のことです。
・移動平均線で相場状況を把握できます。
トレンドの向きがわかる
トレンドの勢いがわかる
エントリータイミングを計るシグナルになる
・ゴールデンクロス、デッドクロス、グランビルの法則、パーフェクトオーダーでタイミングをつかみましょう。
・注意点は、レンジ相場では機能しなかったり、ダマシやタイミングの遅れがあります。
移動平均線は相場状況を視覚で簡単に把握できます。
見ればわかるということです。
移動平均線を
トレンド・レンジの判断をすることをメインに
エントリータイミングを計ることをサブとして
使用することをおすすめします。
慣れてくると移動平均線だけで勝てるというトレーダーもいますので
自分だけの使い方を学びましょう。
小さなことからコツコツと積み上げていきましょう。